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「それ映画の撮影ですか?」道路で見かける測量機器(トータルステーション)について解説

道路でよくみかけるアレはなに? 道路をあるいていると、三脚に黄色いカメラ?を覗き込んでいる作業員を見かけますよね。 あれって、中には何が写ってるの? のぞいてる前を通ると、ピースをしたい衝動に駆られてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか?

あのカメラのような物をトータルステーションと言って、測量の仕事で使われる機械です。この機械を使うことで、建物や道路、橋などの大きなものの大きさや位置を正確に測ることができます。こちらではトータルステーションについて詳しく解説していきます。

目次

トータルステーションの性能について

トータルステーションは、建物や道路の測量、土地の測量、そして様々な建設プロジェクトなどで使用されます。

トータルステーションは、三脚に立てられた機械で、上には望遠鏡がついています。望遠鏡を使って、建物や道路などの目標物を狙い、距離や角度を測定することができます。

トータルステーションには、いくつかの部品があります。その中でも、特に重要なのは、望遠鏡とレーザー測距器です。望遠鏡は、測定する対象物を狙うために使われます。レーザー測距器は、測定する対象物までの距離を正確に測定するために使われます。

また、トータルステーションは非常に正確に測定ができます。測定誤差は数mm以下になることもあります。これは、測量の仕事には欠かせない性能です。

どのくらい精密に測れるのか

測定するモデルや精度によって異なりますが、一般的には数ミリメートルから数センチメートルの範囲で測定することができます。特に高精度なモデルの場合、数ミリメートル未満の精度で測定することができます。

また、トータルステーションによっては、測定したデータをGPSと組み合わせて、地球上の正確な座標系で位置を決定することができます。このようにして、より正確な測定が可能になります。

精度は、トータルステーション自体の性能だけでなく、測定環境や使用する測定方法、操作者の技能などにも影響されます。そのため、正確な測定を行うためには、適切な環境や方法でトータルステーションを使用することが重要です。

どれくらい離れていても測れるのか

トータルステーションの測定可能な最大距離は、機種や条件によって異なります。一般的には、数百メートルから数キロメートルの範囲で測定することができます。高性能な機種であれば、数十キロメートルの範囲でも測定することができる場合があります。

ただし、測定する距離が長くなると、大気の影響によって誤差が生じる可能性があるため、高精度な測定を行う場合は、大気の状態によって補正を行う必要があります。

また、測定可能な最大距離は、反射する面の大きさや反射率にも影響されます。反射面が小さい場合や反射率が低い場合は、測定可能な距離が短くなることがあります。

以上のように、トータルステーションの測定可能な最大距離は、機種や条件、反射する面の状態などによって異なるため、一概には言えません。

操作は難しいのか

トータルステーションの操作は、初めて触る人にとっては難しいと感じることが多いです。それは、機能が多岐にわたり、正確な測定に必要な設定や操作が複雑であるためです。

トータルステーションの操作には、測定開始前の設定、測定中の正確な観測、データの記録、データの処理などが含まれます。これらの作業は、トレーニングや実務経験を積んだ専門家にとっては習熟したものですが、初心者にとっては難しい場合があります。

ただし、最近のトータルステーションには、直感的に操作できるシンプルなインターフェースや、自動化された機能が搭載されているものもあります。そのため、使用するユーザーのスキルや経験によって難易度は異なります。

トータルステーションを使った測量方法

実際にトータルステーションを使って地形測量を行う方法を紹介します。

まずは、必要なものを用意しましょう。トータルステーション本体と三脚、プリズムスティック、バッテリー、測量用の目盛りの入ったメジャー、そして測量地点を示すステーキです。これらがあれば、測量を開始することができます。

まずは、測量したい地点にステーキを立てます。このステーキをトータルステーションで観測し、基準点からの距離や高さを測定します。この時、測定に使う目盛りの単位を決めておくことが重要です。一般的には、メートル単位で測定することが多いですが、インチやフィート単位でも測定することができます。

次に、プリズムスティックを立てます。プリズムスティックは、トータルステーションから光を反射するためのもので、光が反射されるとトータルステーションに距離や角度が表示されます。プリズムスティックを立てるときは、できるだけ直立させるようにしてください。

そして、トータルステーションを三脚にセットします。三脚を調整して、トータルステーションが水平になるようにします。トータルステーションのレーザー光をプリズムスティックに合わせて、距離や角度を計測することができます。この時、トータルステーションを動かさないようにして、プリズムスティックを回転させて観測することで、周辺の地形のデータを集めることができます。

最後に、測量したデータを解析します。測量した距離や角度を記録し、それらをグラフや地図にまとめることで、地形や建物などの詳細なデータを収集することができます。

また、トータルステーションは、高価な機械です。適切に管理し、メンテナンスを行うことで、長期間にわたって正確な測量ができるようになります。

トータルステーションの価格は?

トータルステーションの値段は、機種や機能、精度、付属品などによって大きく異なります。一般的に、入門向けのトータルステーションは数十万円から数百万円程度、高性能な機種は数百万円から数千万円程度の価格帯になっています。

ただし、トータルステーションは一般の家庭で使用するものではなく、建設業や土木工事、測量業務などの専門的な分野で使用される機器です。そのため、高価な機器であると同時に、高い精度や信頼性が求められます。

なお、トータルステーションの値段だけでなく、メンテナンスや修理、校正などの費用もかかるため、購入前には十分な検討が必要です。また、専門的な知識や技能を持った人が操作することが必要であるため、購入前には使用方法や適切な操作者の確保も必要です。

トータルステーションがないと測量できないのか

測量において、トータルステーションは非常に高い精度と正確さを持っているため、代用品として完全に置き換えることはできません。しかし、トータルステーションに代わる測量手段として、以下のようなものがあります。

自動水準器

水平を保ちながら、目標物までの距離差を測定することができます。精度はトータルステーションよりも低いですが、基準点の標高差を測定することができます。

レーザー距離計

レーザー光を使って、目標物までの距離を測定することができます。精度はトータルステーションよりも低いですが、簡単に操作できるため、小規模な測量や趣味での利用に適しています。

GPS受信機

GPS衛星から送信される信号を受信し、自分の位置を測定することができます。精度はトータルステーションよりも低いですが、広い範囲をカバーできるため、広い地域の測量に適しています。

これらの測量機器は、トータルステーションに比べると測量精度が低いため、大規模な測量や精度の高い測量には向いていません。しかし、小規模な測量や概略的な測量には代用品として利用できる場合があります。

まとめ

トータルステーションは、非常に正確な測量ができる道具であり、測量のお仕事には欠かせないものです。

総合的に言えば、トータルステーションの操作は、適切なトレーニングと経験を積むことで、初心者でも習得可能なものです。ただし、高精度な測定を行うためには、正確な観測とデータ処理に対する高い専門性が求められるため、使用前には十分な学習と実践が必要です。

測量の仕事に興味がある方は、ぜひトータルステーションを使ってみて、正確な測量の世界に挑戦してみてくださいね!

(愛徳コンサルタント株式会社)

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