令和6年1月1日に発生した能登半島地震。当社は復旧支援として、令和6年7月1日から13日までの2週間、石川県輪島市へ測量チームを派遣しました。これは、その前後の記録をひとつにまとめた記事です。
起 ─ 土砂災害440件、道が消えた半島
途切れた道を測り、復旧の旗を立てる
この地震では、石川・新潟・富山3県で440件もの土砂災害が確認されました(国土交通省まとめ)。能登は山頂から海岸までの距離が近く、川が短く急勾配という地形のため、斜面の崩壊がそのまま道路の寸断につながります。ルートの限られた半島で道が消える──救助も物資も測量チームも、まずこの壁にぶつかりました。
承 ─ なぜ被災地でドローンなのか
崩壊のおそれがある斜面に、人は近づけません。そこで力を発揮したのがUAV(ドローン)です。立入りできない区域を空からカバーし、崩壊土量の算出に必要な地形データを短時間で取得できます。当社も被災地でのドローン測量技術による復旧貢献が決まり、準備を重ねて現地に入りました。
転 ─ それでも最後は、地に足のついた測量
一方で、復旧設計の基準となるミリ単位の計測は、今もトータルステーションの仕事です。ただし被災地での据え付けは通常業務とはまるで違いました。
- 据える場所から探す ─ 地盤の安定を確かめ、崩壊リスクの低い設置場所を選ぶところから始まります
- 逃げ道を先に決める ─ 作業前に避難ルートを全員で確認。余震と悪天候は常に隣にいます
- その場で判断する ─ 取ったデータはその日のうちに解析・共有し、翌日の作業計画に反映します
輪島の街で目にしたのは、発災から半年経ってなお、崩れたままの建物と途切れたライフラインでした。「一日でも早く元の生活に戻りたい」という住民の方々の願いを前に、私たちにできるのは、正確なデータで復旧計画の土台を築くこと──その一点でした。
結 ─ 測量は、復旧の最初の一歩
道路を直すにも、堤防を築き直すにも、最初に要るのは「どこが、どれだけ壊れたか」の正確な記録です。測量は地味な仕事ですが、復旧のいちばん最初の一歩を担っています。この経験は、地元・豊田市の防災にも必ず活きます。輪島の一日も早い復興を、今も心から願っています。
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