街で三脚の機械を覗いている、あの人たち。機械の正体は別の記事に書きましたが、今回は「中の人」の話です。測量士とはどんな仕事で、どうすればなれて、ドローンとAIの時代に食べていけるのか──現役の測量会社が本音でお答えします。
仕事の中身 ─ 外業と内業、ふたつの顔
外業 ─ 現場で測る
内業 ─ 机で図にする
測量の仕事は測量法という法律に基づいて行われ、大きく外業(現場での計測)と内業(データ整理・製図・解析)に分かれます。どちらか専門ではなく、両方こなすのが普通です。日中は現場を回り、夕方から図面をまとめる──体力も集中力も要る仕事ですが、あらゆる建築・土木工事の「最初の一歩」を担い、自分の測った現場が道路や橋として何十年も残る。この手応えは、他の仕事ではなかなか味わえません。数ミリの誤差が後工程に響く緊張感も含めて、几帳面で、ものづくりが好きな人に向いた仕事です。
なるには ─ 2つのルート
- 国家試験ルート ─ 受験資格なし、誰でも挑戦できます。ただし合格率は例年10%前後の難関。測量法から多角測量・水準測量・地形測量、三角関数の計算、記述問題まで幅広く問われます
- 学歴+実務ルート ─ 認定された大学・短大・専門学校で測量科目を修めて卒業し、所定の実務経験(1〜3年)を積む方法。確実ですが時間がかかります
まず測量士補から入り、実務を積みながらステップアップするのが現実的な王道です。当社にも、事務職から挑戦中のスタッフがいます。
AIとドローンの時代、測量士は要らなくなる?
正直に言います。測量士の登録者数は2003年以降減り続けており、業界は世代交代の過渡期です。ドローンやAIによる効率化で、「ただ測るだけ」の仕事は確実に減ります。
それでも私たちは、測量士の将来を悲観していません。理由は2つ。第一に、機械が測ったデータの正しさを吟味し、誤差の原因を見抜くのは人間の仕事であり続けること。第二に、ドローン・3D点群・GISといった新技術は、使いこなす測量士にとっては仕事を増やす道具だということです。実際、当社の仕事はUAV測量やインフラ点検へと広がり続けています。「測る人」から「空間の情報を扱う技術者」へ──進化する意思のある人には、良い時代だと思います。
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