このたび地籍工程管理士の検定試験に合格しました。地籍調査を民間委託(いわゆる2項委託)で進める際に、工程管理と検査の中核を担う専門資格です。合格記と、「なぜ進捗率最低水準の愛知で、いま地籍なのか」という戦略の話をまとめてお届けします。
起 ─ 過去問なし、記述6割の初見勝負
この検定、受験のハードルがまず高い。地籍主任調査員の資格に加えて実務経験3年以上と研修受講が要ります。そして本番は──過去問が公開されておらず、体感6割が記述式。用語を「知っている」だけでは一点にもならず、工程管理や検査の考え方を、設問の前提に即して自分の言葉で組み立てる力が問われます。
悔しかったのは、正解の方向性は分かっているのに、専門用語の漢字で手が止まったこと。「筆界」「認証」「照合」「閲覧」……普段パソコンに任せている字が、いざ手書きとなると出てこない。以来、毎日の技術用語の書き取りと、100〜150字の短文アウトプット練習を日課にしました。「わかる」を「書ける」に変える訓練──これがこの試験の核心だと思います。
承 ─ 何ができる資格なのか
地籍工程管理士の仕事は、地籍調査の工程と品質の両輪をルールに基づいて回すことです。登記所や公物管理者との事前協議から、照合点検・出来映え検査・閲覧前後の検査、誤り等の申出処理、そして認証申請まで──検査記録の全数管理を徹底して、調査成果を確実に登記へつなげます。派手さはありませんが、地籍調査の信頼性そのものを支える役回りです。
転 ─ 愛知の進捗率は約14%。だから、いま。
愛知県の地籍調査進捗率は約14%と、全国平均53%を大きく下回っています。相続未了や所有者不明の土地、境界紛争リスクの高い都市部特有の難しさ、財政の制約──理由はいろいろですが、裏を返せば愛知の地籍調査はこれからが本番だということです。そして案件の多くは「地籍調査の有資格技術者の配置」が入札条件。資格を先に構えておけば、波が来たとき最前列に立てます。
結 ─ 完了後の世界まで見据えて
一方で、地籍調査が完了した地域では境界確定の新規需要が減っていくのも事実です。だからこそ当社は、地籍で培う土地の知識を開発測量やインフラ点検へ広げる多角化も同時に進めています。資格は守りの札ではなく、次の一手を打つための攻めの札。そう考えて、今日も一枚ずつ増やしています。
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